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住宅床下調湿法による薬剤公害からの脱却と快適な住宅づくり

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はじめに木造住宅のよさ
  湿度とは…
  相対湿度とは…


(I)現在の木造住宅に施用されている木材防腐法と防儀対策
 (1)木材防腐法
 (2)防儀対策
  自アリについて
   (a)白アリとは
   (b)人間の眼にふれる白アリ
   (C)日本における自アリの種類
   (d)やまと白アリといえ自アリの生態的特徴


(U)木造住宅床下部の湿度調整と木材含水率の改善
  農水省林野庁森林総合研究所
   木材利用部中野達夫蔀長葉石猛夫科長


  -上記先生方の資料から-
  (1)住宅床下部の湿度調整
  (2)床下木材部の含水率の改善
  (3)夏期の年次外気湿度の変動
  (4)まとめ
  (5)中野達夫部長談

木炭調湿度・シロアリ対策
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バイオカーボン研究所
執筆者:秋月克文

はじめに木造住宅のよさ
現在いろいろな建築材料と技術の粋をつくした建築法が発表され、施行されている。しかし日本は高温多湿の点では世界でも例のない国であり、そういった意味合いから、昔から木材を中心とする木造住宅が主流をしめている。
なんとなく、木材に対する本能的ともいえる郷愁と、そのあたたかさ等を考えると、今後共、木材べ一スの住宅が主流となるものと予想される。
しかしながら、今日まで高温多湿からくる諸問題、木材の腐蝕、白アリ対策等に追われてきたのも現実である。
ここでは、これらの対策として講じられてきた諸方法と、その問題点、これらの薬剤公害から脱却できる根本的解決法を提案したい。
農水省林野庁森林総合研究所木材利用部・中野部長・葉石科長が中心となって埼玉県浦和市内の実際の住宅で、満4ヶ年近く床下に木炭粉を敷きこみ、研究された。
床下部の年間を通しての湿度変化、木材含水率の変化等について科学的に解析し、諸データの整理を行った。
これらの諸データから判断すると、床下部に木炭粉を敷きこむだけで床下部の木材は腐らず、かつ白アリも活動できない環境になるだけでなく、ヒトの健康に大いに役立つ本格的なエコシステムにつながるものと確信し、その内容を紹介する。
その前に「湿度」について一般読者のために、おさらいの意味もかねて解説する。


湿度とは……

一般に湿度とは空気中に含まれる気体状の水分(水蒸気)のことをいい、この量をあらわす方法として相対湿度と絶対湿度がある。一般的に湿度……%というのは相対湿度のことをいい、ここでは、この相対湿度について概説する。
相対湿度とは……
空気中には窒素、酸素、その他の気体と水蒸気が含まれている。この空気中の水蒸気が含まれる割合をそれぞれの気体の分圧としてとらえ、その時の水蒸気分圧をP(s/c赫)とし、その温度と同温度の空気の飽和水蒸気分圧をPs((s/cu)とすると相対湿度は次式で与えられる。

したがって、相対湿度にはその時の温度が必ず伴わなければならない。例えば相対湿度75%気温25℃等。
ここでそのときの空気中の水蒸気分圧と等しい水蒸気分圧をもつ飽和空気の温度を露点温度という。例えば気温30℃相対湿度85%(P=0.0368s/c赤)の空気が(A)点である。この気体が気温27.2℃まで冷えると露点温度となり結露が発生する事になる(B)点住宅の床下部の湿度管理には単に床下底部からの水分を防止するだけでは、全く意味が無く、通風喚起や床下下部の空気中の結露に十分留意する必要がある。
(I)現在の木造住宅に施用されている木材防腐法と防儀対策
(1)木材防腐法
以前はクレオソートやタール等が利用されていたが、昭和30年代から主としてC・C・A薬剤が利用
されている。これはその主要成分がCr…クロームCu…銅As…ヒ素でありその頭文字をとって
C・C・Aと呼ばれるものである。
現在では、コスト面・性能面では申し分なく、恐らくこれ以上の効能をもつ薬剤は、将来とも期待できないと思われる程、高性能である。
しかしながら、住宅として利用を終えた段階で廃棄されることも常に考慮し、全体として環境にやさしいエコロジカルな観点からは大きい問題がある資材である。
すなわち、C・C・A薬剤そのものは、加工処理する工場段階を除き揮発成分がほとんどなく、住宅
環境に直接悪影響を与えることは少ないものの、廃棄されたときに、その有効処理方法が全くなく、静かにそっと管理型最終処分場に埋めるしかないことである。相当なコストと技術の粋をつくせば処理は不可能ではないが、その総コストを考えたとき、当初は低コストであっても全体としては非常に高価なものになることになる。現在の木造住宅のコンクリート布基礎上部や近郊部には、すべてといってよいくらいC・C・A薬剤処理を行っている。
その廃棄段階に必要な膨大なコストをわれわれの子孫の代にそのつけをまわしていることになる。できるだけ早急に解決しなければならない問題の一つである。
(2)防儀対策
木材が腐蝕するのは主として微生物群によるものが多いが、害虫によるものとしては白アリ類によるものがこれである。
この防儀効果という点では、有機塩素系のクロルデンが最有力である。しかし、その遺伝的・慢性的毒性や残留性・難分解性から1986年に使用が禁止された。現在はその代替品としてスミチオンやクロルビリホスなどの有機リン系、またアレスリンなどのピレスロイド系薬剤などが主流である。これらはクロルデンのような慢性的毒性は少ないものの、急性毒性が強く、かつ有効期問も短くなる。人によっては頭痛・吐き気・口内炎・湿疹・じんま疹などの症状がおきることから、新聞紙上等で体験談として報道されている。
一般に白アリとはよく耳にするわりには、その生態的な動きや、白アリそのものについてはよく知られていない。ここではすこし紙面をさいて白アリについてのべてみたい。

自アリについて
(a)白アリとは……
白アリはその生活の様子からよくアリと間違えられがちですが、アリとは全く違った種類の昆虫です。白アリは生物考一分類上は、

 節足動物‐昆虫綱−等翅目(白アリ)
            −膜翅目(アリ.ハチ)
以上で普通のアリとは「目」が異なり、白アリはむしろゴキブリやかまきりと親戚といえます。


(b)人間の眼にふれる白アリ

白アリは一生のうち一回だけ暗黒の世界から外界に出てわれわれの眼にふれることがあります。すなわち“はあり"です。
白アリと普通のアリのちがいは次の通りです。

白ありと普通のアリの違い

(自アリ)
・羽の付け根は前後に離れている。
・前後の羽はほぼ同じ大きさ。
・とまるとき背中に羽を重ねる。
・胸と腹がくっつくところにくびれがなく、 ずん胴。
・触角はじゅずのように小さな粒々がつながっている様に見える。
・色 いえしろあり:黄褐色
   やまとしろあり:黒褐色
(普通のアリ)
・羽の付け根は同じところからでる。
・後の羽が小さい。
・とまるとき羽を拡げたままで重ねない。
・胸と腹がくっつくところがくびれている。
・触角はくの字形に折れ曲がっている。
・色:黒が多い。

(C)日本における白アリの種類
国内では在来種のやまと白アリとインド原産といわれるいえ白アリの2種類。
やまと白アリの食害はゆるやかであるが、いえ白アリのそれは地球上め現存種の中で、最も激しい食害を与える10種のうちの一つに数えられている。

(d)やまと白アリと、いえ自アリの生態的特徴
 ◎やまと白アリ
 ・北海道北部の一部を除いて日本全国に分布。
 ・食餌場所が巣となり、寝食分離ではない。したがって水遣(みずみち)はない。
  乾燥した木材を喰うことはなく、気乾状態の木材含水率を15%程度とすると、
  含水率20%程度の以下の木材は食害しない。
 ・気温6℃前後から動き始め、'12℃以上になると急に活発になる。
 ・相対湿度90〜100%で活動が活発、80%以下で活動がにぶり、40%以下で休止する。
 ・巣は地表(GL)から2m以内のところにある。(85%以上)
 ◎いえ白アリ
 ・一月平均気温0度のところが北限。現時点では一月の平均気温4℃以上のところに分布。
 ・寝食分離(原則として)。寝所と食餌場所とが離れていることが多く、
  その距離は30m〜40m以内である。
  したがって必ず必要な采蓬號への采竈を複数基もっている。
  またこのいえ白アリの食餌はやまと白アリと極端に異なり、木材が乾燥しているとか、
  湿っているとかにあまり関係がない。乾燥して木材が堅ければ、水で湿らせて喰う。
 ・気温15℃以下では活動がにぶり、26℃以上で急に活発。30℃が最も適温で40℃
  以上になると活動がにぶる。
 ・巣は一般的な予想に反して高いとこ6にある場合が多く、地表(GL)から2m以上のところに
  あることが多い。(確率85%以上)



(n)木造住宅床下部の湿度調整と木材含水率の改善
農林省林野庁森林総合研究所木材利用部中野部長・葉石科長が4ヶ年近い歳月をかけて、実際の住宅の床下部の湿度等の変化を計測、諸データを発表された。これはその概要を述べるとともに、今後の本格的検討のために御利用いただければ幸いである。

 対策:木炭粉(0.5〜4o)を床下部に敷込み。
     具体的には通気性のある不織布製の袋に木炭粉をつめたものを床下に敷設。
     1袋寸法:45cm×45cm×平均厚み6cm(約12乏、約2.3s)
     1坪当り:16袋敷設することになる。
 計測場所:埼玉県浦和市内
 計測:1991年1月26日から今日現在まで継続中

・木炭区
・ビニール区・対象区3区に分割19911/26〜
・ビニール区・A区に木炭を敷く19926/〜
・A'区に木炭を敷く19905/〜
尚、当住宅は1991年1月現在、築13年で木炭施用前の床下部の状況(写真・カタログ参照)はかび類の繁殖がはげしく、木炭施用後1年6ヶ月で(写真・カタログ参照)の如く、かび類は消失した。

(1)住宅床下部の湿度調整

図-1は1991年1月26日から1993年5月22日までの週平均湿度の推移を示す。また図-2は1991年夏期(6/1〜9/初)の日平均湿度の推移を示す。


このデータによれば、木炭施用区は春から秋にかけて、特に夏場における最も湿度が高い時でも、相対湿度95%以下を常時維持し、床下部で結露が全くおこっていないことを示している。またビニール区、対照区ともに相対湿度100%(結露発生)になることも示している。以前筆者も何回か床下にもぐった経験があり、ある時9月の初旬であったように思うが、ときたま床下全面にビニールが敷設してあった。その状況は右図のようで、ビニール裏面部は水滴が玉のように浮き上がっていた。しかしビニールが破れない限りビニール上部表面部に水滴がある筈がないと思えるのに、不思議と表面がしっとりぬれていた。室内部からの漏水か、又は換気口からわざわざ水を散水したのかと思いつつ確認したが、その形跡はなかった。
何故だろうか……?と思いつつ、ずっとそのままになっていた。
しかし、このデータからやっとその謎が解けた。
“湿度とは"の項で述べた如く、露点温度の問題である。すなわち例えば気温30℃相対湿度85%の外気が換気口から進入する。床下部は完全な日陰であり、またもぐったときにはすこしひんやりした感じがあり、温度的には25℃程度以下と推察され、ここで侵入空気が冷却され、完全に露点温度以下になり、相対湿度100%を通り過ぎて結露する。
木炭施用区は、この発生する結露水分の水蒸気態のものを吸って結露を防止していることになる。
(2)床下木材部の含水率の改善
当実験では木炭区と対照区に含水率測定用試験体
をそれぞれ床下部に吊り下げ、1週聞に1度重量を測定し、含水率を求めたものである。このデータから床下部木材の含水率は床下湿度の変動に応じて変動する。しかし、木炭区のものの含水率は、対照匿のものより常に低く、夏は3.5%の差が認められる。この3.5%は数字上では、さほど大きく感じられないが実際は木材の腐蝕・白アリの食餌等の点では極めて大きい意味をもっている。対照区では7月にはいると、床下湿度が100%に近づき、木材含水率も24%近くまで上昇するが、木炭区は20%程度以下となる。この2年7ヵ月間の観察結果では、対照区の木材含水率は19%〜24%の範囲で推移するのに対し未炭区のそれは14%〜20%の範囲で推移し、両者の木材含水率の間には、予想以上に大きな差が認められた。
含水率20%以下を常時保持できれば、木材が腐蝕することは殆どなくまた、やまと白アリ等の食解告二なないこと等、従来の経験からよく知られている事実である。


ベイツガ(91年1月26日〜)・アカマツ(92年9月5日〜)
寸法50×105×200o木口面からの吸湿を抑えるため、木口面をアルミニウム粉と速乾
ニスの混合液で被覆。


(3)1期の年次外気湿度の変動
図-4は1991年・1992年・1993年3ヶ年の夏期外気湿度頻慶をあらわしたものである1993年は記録的な冷夏・長雨で稲作も予想外の不作となった。この様な事態は極く例外的とも考えられるが、現在進行中の地球規模の環境汚染が何らかの原因になっているという説もある。したがって今後ともこの様な事態の再来も予想されるので住宅環境の整備には、十分配慮する必要がある。



(4)まとめ
床下に木炭を敷込むことにより
(イ)1年で最も高湿になる夏期の床下湿度は対照区やビニール区では100%近くまで上昇するが・木炭区では95%以下にとどまり、結露が発生しないことが証明された。
(口)床下の木材含水率も湿度の変化にともなって変化するが、対照区の木材含水率は年間19%から24%、木炭区では同じく14%から20%の範囲で推移し両者で著しい差が出ることが明らかとなった。
(ハ)ビニール区に比較して、夏期木炭区が非常に有効であることを(イ)でのべたが、冬期ビニール区が過乾燥(乾燥しすぎ)になるが木炭区は適度の湿分を放湿し過乾燥を防止していることになる。
(二)火災の心配等に対して木炭は木材中の燃えやすい成分(揮発分)を除去して作られる関係上、木材よりもはるかに燃えにくいものである。従って床下の木炭が着火源となることは一切ありません。
(ホ)薬剤公害からの脱却
いままでの貴重なデータから現在住宅に使用されている薬剤公害から脱却できることが証明された。
(へ)先人の知恵・その他
以上床下に木炭を敷設する場合の効果について概説したが、この方法は昔から神杜・仏閣、経済的に余裕のある人々等が施行してきたもので、今更ながら昔の人達の直感力のすごさに感じいる。幸い木炭も工業的に大量に生産できるaステムが開発され・その生産コストも大幅に低下した。またその原料も森林伐採によるものではなく、いろいろな廃材や森林を維持・再生するときに発生する間伐材や末木・枝条類・ダムの流木類等を利用するものである。

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